C++ Module 08 総括: STLコンテナと設計思想の探求

STLの強力なコンセプトを、インタラクティブな体験を通じて深く理解しましょう。

Exercise 00: イテレータの役割

イテレータは、コンテナの内部構造を隠蔽し、アルゴリズムに統一されたアクセス方法を提供します。`std::find`がイテレータを使って値を探す様子を見てみましょう。

iterator

Exercise 01: コンテナの性能特性

コンテナの選択はパフォーマンスを大きく左右します。`vector`と`list`の中間に要素を挿入した際の、内部での動きの違いを比較してみましょう。

`vector` (連続メモリ)

`list` (非連続メモリ)

Exercise 02: `deque`の優位性

`std::stack`のデフォルト内部コンテナは`deque`です。`vector`は平均的に高速ですが、再確保時に性能が急低下(スパイク)します。その違いを性能比較ラボで確かめましょう。

応用と発展: 自作テンプレートライブラリ

STLの思想を応用すれば、特定の分野に特化した高性能なライブラリを構築できます。

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ECSフレームワーク

ゲーム開発でCPUキャッシュ効率を最大化し、処理性能を桁違いに高めます。

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ロックフリーキュー

金融取引システムでロック競合をなくし、極めて低い遅延を実現します。

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空間分割木 (Octree)

3Dグラフィックスで検索対象を絞り込み、計算量を劇的に削減します。